R-15 映画「クリムト」

私がアートや映画の記事を書くことは誰も望んでいないような気がしますが、あえて記事にしてみました。

冬休み中、映画を観ることが出来ました。その中のひとつ、映画「クリムト」
2008年の大河ドラマ「篤姫」オープニングにもクリムトの絵画のパロディが使われていましたので、画家クリムトの存在を知った方もいらっしゃったのでは。

(篤姫オープニングの映像)

クリムト「接吻」

(最も有名な作品「接吻」。我が家にも大きなポスターの額があります。)

私がクリムトの存在を知ったのは中学生くらいの頃。
母がクリムトの絵が好きだったので、その影響を受けたんだと思います。高校の美術の先生(当時20代前半の女性でした)に好きな画家はクリムトだと話をしていた記憶があります。
高校時代、私はその美術の先生と仲良くなってたびたび美術準備室に遊びに行っていました。
絵の才能は無かったけど、芸術的なものに興味がありました。絵も造形も好きでした。今は自由になりませんが、ゆっくり絵画を観に行きたいなー。

高校時代、官能画家なんて呼ばれていることは意識せず。
クリムトの絵にある、豪華な印象や色彩が魅力だったのですが・・・。
モチーフ可された絵もいろんな意味があるそうで・・・・。
私は視覚的に受け止めていて画家の主張を受け止めていなかったのかも知れません。
けれど絵画というものは視覚的に受け止めていていいものだと。
画家が表現したかった何かを受け止められなくても、そこに自分の感性を足して何か勝手に感じたとして、何が問題があるでしょう。

ともかくもクリムトは女性好みの絵といわれています。
当時、世紀末は何かが起こると言われていました。ギュスタブ・クリムトの生まれたウィーンも世紀末的な退廃的な雰囲気を存分に漂わせていたのでした。

私のもっとも好きな画家といえるクリムトですが、私も経歴はさらっとしか記憶にありません。
彼の父が彫版師だったし、自身も勉強したので、工芸的なことに詳しく、その知識や技術が活かされた作品であること。金箔を使った部分などはその尤もたる部分です。加えて日本の画家(尾形光琳など)の影響も受けたといわれていました。

それから「女ったらし」。
当時の画家はいろんな問題を抱えていますから女ったらしなんてめずらしくも感じないけれど、女性をキレイに描くと評判だった・・・、という記憶があります。

そして、あまりに官能的さらに死を意識した作風は当時ウィーンでは大きな物議を呼びおこし、大紛争になりました。一方でパリでは大絶賛され・・・。

それから親交のあったエゴン・シーレ。
私は20世紀末に新宿の「ウィーン世紀末展」を観に行きました。この時は東郷青児記念館だったと思いますが、クリムト、シーレの作品の展示でした。

「クリムト」というタイトルだけに伝記にちかいのかなと思い、映画自体の知識はさほど無く見始めたのです。
映画が始まってこれは子どもの前で観るものではないや・・・ということで、子どもが寝てから観ることにしたのですが、裸の女性がたくさん出てきます。まぁ、私は女性なので裸の女性をみてもどうってことはないのですが、官能画家の頭の中を描いているので・・・・・。

エゴン・シーレが尋ねると死期の迫ったクリムトが病院のベットに横たわっています。
その後に起こる展開はクリムトの頭の中。
走馬燈の広がるクリムトの過去の断片が私たちにみせられるのでした。

(私は~ながら映画でしたので、この事が理解できるまで時間がかかってしまいました。)
虚(クリムトの頭の中で意識してきた部分)と実の部分。
伝記ではないけれど、クリムトがデザインしたドレスを再現するなど、衣装やインテリアもクリムトの世界観を意識した豪華なもの・・・。

私は画家としてのクリムトに興味がありましたが、伝記的な内容を期待するなら×かも。
映画は

●日本でも女性を中心に人気絶大!クリムトの世界を耽美的に描いた話題作! 恋人ミディとはプラトニックな関係だった一方で、モデルに触れないと描くことができなかった天才画家の世界を、彼が生きた世紀末ウィーンに漂うデカダン美 や神秘性とともに描いた話題作。豪華絢爛な衣装も必見!Bunkamuraル・シネマやシネスイッチ銀座での公開、「芸術新潮」をはじめとする各誌での特 集など流行に敏感な女性を中心に評判となり、話題性も抜群!
●マスコミ騒然!女性モデルがオールヌード&無修正で多数登場!
●名優ジョン・マルコヴィッチがクリムト役で渾身の名演技! 『マルコヴィッチの穴』などで常にスクリーンを圧倒するJ・マルコヴィッチがクリムトに扮し、現実と幻想の狭間で揺れる画家の精神世界を見事に体現!

(amazonより)

というところに注目を集めたようです。
ちなみに私の観たものはテレビ放映になったものだったので、無修正ではなくボカシが入っていました。
ああ、確かに「マルコヴィッチの穴」に通じる世界があるかも・・・・。

さて、amazonをチェックしたらR-15指定だったのですね。

ながらで映画を見始めたため、クリムトが死の床ということがわかってなくて、かなり後半になっていろんなことが見えてきた私。これはもう一度見ないとダメだわ・・、と思いつつなんとなく不思議な感覚を覚える映画。
クリムトの世界を描きながらも、画家としての魅力を表現はしていない・・・。

映画の中でクリムトが梅毒だったと知りました。
スペイン風邪で亡くなったのではなかったのね・・。では梅毒で頭がやられてこんな世界になっていってしまったの?映画が進むにつれてクリムトの精神が崩壊していくのか、虚と実が見分けが付かず、理解不能に・・・。

芸術がなかなか理解できないのと同じ?
心が捕らわれるのに作品を充分に理解できないような・・・・。
良かったらご覧下さいね。

エゴン・シーレ

ちなみにエゴン・シーレ
東郷青児記念館で彼の自画像を見たときに、「ジョジョの奇妙な冒険」でお馴染みの荒木 飛呂彦さんのキャラクターにそっくりと思ったのですが、荒木さん、シーレ、お好きですか?
映画の中ではシーレ(役)の表情や仕草にも注目。
よく似ている役者さんでびっくりしました。もうちょっと出番があっても良かったのに・・。
ジョジョの世界だぁ~、と思うのは私だけではないはず。
ちなみに以前、ジョジョ~の記事を
書いています。全く反響がなかったのですが、面白いと思ったサイトを紹介しています。「ジョジョ立ち」今でも笑えると思うのですが・・・。>>過去記事

そういえば新婚旅行にウィーンに行きたかった私。
それがかなわなかったので、いつかウィーンの19世紀末の香りを感じに出掛けたいと思っています。

コメント

  1. Yoshiko より:

    こういう記事、大歓迎。
    そういえば、「篤姫」のオープニングはクリムトでしたねー。ジェリーが食い入るように見入っていました。篤姫の衣装も毎回楽しみでした。
    私も母の影響でクリムトが大好きです。日本の女性にそんなに人気があるなんて知りませんでしたが、あの金色が貝殻あわせとか十二単の平安調世界に通じるのかしら。
    うちにはブラックのデッサンが掛かってマス。子どもたちと美術館巡りを楽しめるようになりたいな。

  2. あおい より:

    ★Yoshikoさん
    わぁ!!嬉しいです。アート、詳しいわけではないのですが、好きなんです。でもアート専門ブログは結構多いので、仲間入りも難しく・・・。
    ブラックのデッサン??すごいっ。おお~。みたい~~~っ。
    私、ピカソも好きですよー。
    でもクリムトが一番好きなんです。そうそう、色彩が日本人好みかもしれませんね。モネやゴッホが日本の浮世絵などの影響を受けたように。それを彼らの文化と持ち味で表現するとこんな風になるんじゃないかと思います。
    私も美術館巡り、子どもとしたいと思っているんですが・・・。昨年結構連れて行ったとき、疲れたので、取りあえず、自分だけでも美術館に行けたらと思っているんです。
    上の子入学+下の子入園で時間ができるでしょうか。
    私のブログ、こんな風にミーハーだったりするんですけど、一緒に盛り上がってくれる方がいると本当に嬉しい。
    書いて良かった!!!

  3. Yoshiko より:

    ピカソは、バルセロナのピカソ美術館とパリのピカソ美術館が楽しいですよ。とくにバロセロナは、時代ごとに当時の友人からモロに画風の影響を受けたピカソの絵を見ることができて、一見の価値あり。数々の模倣を経てオリジナリティを確立していった様子がよくわかります。いつか行く場所リストに入れておいて〜。
    私は誰かなー。やっぱり一番はブラックかな。ピカソも好きだし、セザンヌやコクトーも好きです。どこに統一性があるんだろう??
    日本の美術展は人に疲れますよね。ニューヨークのメトロポリタン美術館に行ったとき、たしか金曜日の夕方だったと思うんですが、仕事帰りの男性が細い通路に飾られている絵の前のベンチでずっとひとつの絵を眺めていたのを見かけたことがあるんです。その姿、とても羨ましかった。

  4. cage より:

    あおいさん、こんにちは。
    クリムト、全然知りませんでした。
    元義パパの関係で美術館・展覧会
    へは招待券でよく行きましたが…。
    レンタルヴィデオ出ているのかなぁ?
    あれば借りてみますね。なのでクリムト
    については空白です。
    京都西陣の「伴戸商店」の金襴とかは
    篤姫に使われているそうです。ショー
    ウィンドーに飾ってありました。
    「ジョジョ立ち」って聞いただけで
    笑えますwww。警察署の前でこれを
    して「職務質問」された人がいるそう
    で、かなり笑えました。このコミック
    を見た瞬間生理的に嫌悪感を持ちまし
    たが、その衝撃とは裏腹にジョジョ
    ワールドに引き込まれてしまいました。

  5. ken より:

    あおいさん、こんばんわ!
    やはり篤姫のオープニングは、クリムトが使われていたのですね。
    ちょうど1年位前の篤姫が始まった頃、うちの奥さんがクリムトだと言っていたのを思い出しました。
    ただ、その時点では、クリムトの名前位しか知らない僕には、何のことやら分からず、あおいさんの記事を読んで、勉強になりました。
    ありがとうございました。
    それにしても、あおいさんはじめ、皆さんは芸術に造詣が深いですね~。
    僕なんぞは、年に1回、美術館に行くかどうかですし、知識もないので、とりあえず、「感じる」ことに専心するようにしています。
    これからは、少しずつですが、知識をつけた上で美術館に行きたいなぁと思っています。

  6. タケ より:

    トラックバックから来ました。
    篤姫はまったく観なかったので、クリムトがモチーフだったことは知りませんでした。
    2年ほど前に映画館で観たときの記事だったのですが、読み返すきっかけを与えてくれてありがとうございました。
    うーん、また見に行きたい(本物を)!

  7. あおい より:

    ★Yoshikoさん
    ぜひ、行ってみたいです。ピカソ展とか喜んで出掛けていましたが、「ピカソ美術館」と付いているところはなおすごいのでしょうね。いつか行く場所リスト。いいですね。今までは頭の中に朧気にあったものをこの際しっかりメモしておこうかな。
    私も好きな画家統一感が無いんですよ。モネとシャガール、ゴッホが好きです。それからエッシャーは別の意味で好きです。はっきりしているのは写実的な絵より、絵を絵として楽しんでいる時代の絵が好きです。エゴン・シーレのようなのはすごさは分かるけど嫌いです。すごいと言うことは認められても好きになれない画風もありますよね。
    海外は恵まれていますよね。普段の生活の中に芸術が普通に取り入れられています。そんな生活憧れますね~。特別なものではなくて。
    メトロポリタン美術館には行ったことがないんです。ニューヨークにも。母が私が中学生くらいの時にメトロポリタン美術館に行って、大きなポスターを買ってきました。その額が何年も飾られていていつか行くんだと思っていましたが、未だ機会がありません。アメリカでは考えてみたら美術館を回る機会があったことがありません。いつか行きます!と一応宣言しておきます~。

  8. あおい より:

    ★cageさん
    私もね、大きな声で記事では描けませんでしたが、ストーリー的にはジョジョ~は苦手です。だって、気持ち悪いんです、残酷だし。独特な世界観のすごさやインパクトは素晴らしいのですが、私には強烈でした。でも作者の世界にはすごいなぁ、と思う部分が。
    ジョジョ立ち、ご覧になりました??私はあり得ないだろうと思っていたポーズを再現している方達がいるんです。そして再現される方達の意気込みに負けました。同時にきちんとデッサンしていたんだぁー、とかワケのわからない感動まであったりして。
    美術館や展覧会に招待券。
    いい響きです。レンタルビデオ、出ているかも知れません。
    ただ、これでクリムトの人となりがわかるか、と問われれば全く分かりません。女性は嫌悪感すら感じてもしょうがないかも・・・。
    だけど独特な世界観があります。監督はクリムトを「自国にいて亡命しているような精神状態」と行っていますが、いろんなことをよくわかっていらっしゃいます。クリムトをよく知らなかったといいながら、その辺り感心してしまいました。
    まぁ、クリムトファンとしては絵を描いているクリムトをみたかったというのはあると思います。
    実は篤姫はオープニングしかみたことがなくて。
    西陣の「伴戸商店」の金襴・・・、そのキーワードで検索掛けてみます。
    いつもいろんなことを教えていただき、刺激一杯です。いつか京都に住みたいのでその時はよろしくお願いします。(どうやって移り住むかがおもいつかないのですが。)

  9. あおい より:

    ★kenさん
    私も美術は素人なので、ただ好き勝手を言っているだけなのですよ~。
    だからそんな感覚で楽しめば良いんだと思います。実際気心が知れた人と絵を見に行くと私は好き勝手いって楽しんでいます。蘊蓄から独り言、批評まで様々です。それも知識がないだけにデタラメかも。
    クリムトについては私もたまたま母が好きだったから知ったのであって、クリムトは知らない方が多いんじゃないかなぁと。ただ、一度目にするとけっこう記憶に残る気がします。モチーフでちりばめられた金箔の絵は装飾的です。私の記事ではクリムトについては語れないので、ぜひ機会があったら絵をみたり、関連の記事やクリムトの経歴などを知っていただければ幸いです。
    私も美術館はもう長いことご無沙汰なんですよー。大丈夫ですよ。エゴン・シーレがジョジョの奇妙な~に似ているか、とか、そんなことからでも興味が持てたら、生活は豊かになるんだと思います。
    こんなくだけたことを時々書いています。

  10. あおい より:

    ★タケさん
    訪問ありがとうございます!!私も篤姫、みていないんですよー。よくお邪魔しているブロガーさんが教えて下さったんです。そこでオープニングだけ何度かみました。
    映画はちょっと難解な部分があるので、もう一度クリムトの経歴のおさらいをしてから見直そうかと思っています。
    クリムトの絵も観に行きたいです。

  11. 『クリムト』(映画)  ジョン・マルコヴィッチ 他

     
     記録だけ
        クリムト
     
     満足度 ★★★★★ ★★★★☆
     感動度 ★★★★★ ★★☆☆☆
     シーレーそっく…

  12. 乱鳥 より:

    はじめまして☆^^☆
    トラックバック、ありがとうございました☆☆
    興味深く拝見させていただきました☆
    あおいさんに教えていただいて、篤姫のオープニングがクリムトの作品パロディであると知りました。
    (私、篤姫を見てなかった・・・☆)
    ありがとう☆^^☆
    感謝いたします!
    クリムトの好きな息子に、早速教えたいと思います☆^^☆

  13. filmをめぐって より:

    クリムト

    1918年ウィーン。脳卒中で倒れ死の床にあった画家のクリムト(ジョン・マルコヴィッチ)を見舞いに彼を敬愛する後輩の画家シーレが見舞いにやってくる。…

  14. あおい より:

    ★乱鳥さん
    こちらこそご訪問ありがとうございます!!
    私も篤姫のオープニングのことは他のブロガーさんから教えていただいたんですよ~。いつもひとつのテーマから脱線しまくりの邪道ブログですが、喜んで頂けて嬉しいです。
    乱鳥さんのところにも、後ほど再訪問させて頂きますね~。