現在は状況が異なる可能性がありますのでご注意ください。
図書館でリクエストしていたこちらの本。ようやく私の番が回ってきました・・・。
「親の品格」です。
数年前に国家の品格 (新潮新書) という本がベストセラーになりましたが、その本の著者とは別の方です。私は国家の品格も読んだはずなのですが、その時は納得したり共感したものの、すっかり中身を忘れてしまっています。
今回のご著者板東眞理子さんは東京大学を卒業後、総理府入省。内閣府広報室三時間、男女共同参画室長、埼玉県副知事等を経て、98年には女性初の総領事(オーストラリア)。2001年には内閣府初代男女共同参画局長。07年には昭和女子大学の学長になったという、びっくりするような肩書きの女性です。
ですが、読みやすく分かりやすい内容でした。
我が家には母が持ってきた同著者の女性の品格 (PHP新書) もあるのですが、女性の品格の方は当たり前のこと、基本のマナー、が中心で、分かっていることと実行できていることは別だなぁ、としみじみ感じたものです。板東さんが感じていらっしゃる品格ある女性とは、こういうことに留意できる女性なのだなぁ、と思いながら読ませて頂きました。ですから万人が同じ意見であるとは思いませんが、素敵な女性を目指すには知っておいて良い心がけだと思いました。
女性の品格より、親の品格の方が私としては参考になるところが多く感じました。
子育てに必死で女を忘れているせいかもしれませんけど。
まず、著者は女性ですが、女性向けに書かれたものではなく、両親が子どもに対しても親としてできること、すべきことが書かれています。
子育て&教育関係の本はそこそこ目を通してきたのですが、子どもが結婚するときや、子どもの自立(ひとり立ち)、職業を選ぶとき、介護、遺言に至るまで書いてあることに驚きました。
いくつになっても、親は親。子は子ですものね。
ですからここに出てくる「子ども」は幼子のことではありません。
物心のついたうちの子どもくらい年齢から、大人になってしまっても、子どもは子ども。
親元を離れても、親としてすべきことが残っているんですね。
職業についてを例にしますと、親の家業を子どもが継ぐことを望む親がいる・・という書き出してで始まります。その事について板東さんの見解を述べられていて、子が後継者になることの問題を書かれています。政治家などは2世、3世と世襲制のような状態になっていて、新しい才能やエネルギーのある人が入っていきにくくなっていると指摘しています。新規参入がない分野はバイタリティを失う・・、同感です。
子どもが職業に就くとき、親は何処まで関与すべきかも意見を述べられています。「どうかよろしく。」「本人がぜひと希望しておりますので・・。」くらいは許されるのではないかと。
アメリカでは大学入学もコネが優先されることがあるそうなのです。でもコネで入学しても出来が悪ければ、落第、退学になる。日本の社会は入学、入社までが難しいと状況が違うのですが、今後は益々実力社会になっていくとどんな形で入った可よりも、その場所で本人がどう力をつけて自分の場所を見つけていくかで、どんな形で入ったかは問題になることはなくなるかもしれない・・・、とありました。
私個人としては、子どもがやろうということに親として全力で応援していきたいと思うのですが、3歳と5歳の子どもからまだ、就職や結婚のことは充分なイメージが持てず、考えも充分ではありませんでしたから、そのうち親としてぶち当たる壁の存在を感じました。今から心構えしておきます。
挨拶の重要性。乗り物の中では立たせる。手伝いをさせる。“※江戸しぐさ”を身につけさせる(※江戸の町人達の間でお互いが気持ちよく過ごすためにできた暗黙のルール)。約束を守らせる。子どもの機嫌を取らない。環境配慮の生活習慣。自信を持たせる。けんかのルールを身につけさせる。親を誤魔化さない。ボランティアをさせる、など。そういったことがどんな意味を持つのかエピソードを踏まえていろんな角度から意見を述べられています。
また、親がPTAなどを含めて地域活動に対してどう参加していくか、等も書かれていて、対子どもだけでなく、親がひとりの人生の先輩として見せられる姿についても書かれています。とても参考になりました。
1日で読んでしまいましたが、何度も読み直す必要がある本です。
子どもを通して自分も成長できるよう。
人生の先輩としての姿をみせられるように、私も子どもが生まれてから随分変わったと思います。
これからも子育てを楽しんで、自分も成長していけるように励みたいと思います。
もともと、子育てを楽しみたい。というつもりで書き出したブログでした。
ブログを書いていると、我が身を振り返るので、自分を見直すのにも良いのですよ。