現在は状況が異なる可能性がありますのでご注意ください。
(吉部の大岩郷)
山口滞在中、温泉に出掛けたのですがそのついででちょっと寄った場所をご紹介しますね。
国指定の天然記念物、吉部の大岩郷(きべのおおいわごう)という景勝地です。
天然記念物というと、触っちゃいけない、遠巻きに観るもの・・・と思っていましたが、削ったり持ち帰るのはペケでも、歩くのは構わないみたいです。
遠足などで来ることもある(あった?)そうです。
さて、ここのどこが凄いのか?
山のごく一部狭い範囲に上の方から流れるように大岩が続く帯のような地帯があるのです。
なぜ、この狭い範囲にだけ大岩があるのか、はっきりしたことは分かっていません。
この大岩は石英閃緑岩だそうです。
折角なので説明書きをご披露しますね。
岩郷とは岩塊が累々と堆積して奇観を呈した「石海」のことです。
石質は石英閃緑岩で、その大きさは最大径、約4メートルにも及び、これらの巨岩が約3ヘクタールに渡って広がっています。この成因については二説あり、大地震のため山崩れがおこり、岩石を堆積させたという説と、洪積世(更新世のこと、約180万-160万年前から約1万年前までの期間で氷河期が殆ど。)における河川作用の結果による堆積という説です。
石海は標高260mの地点から南に広がっており、岩間には苔類、地衣類(見た目には苔に近い菌類)が繁殖し、また周辺には、暖地性植物がみられます。(アオガネシタ、シンラン、ウドカズラなど)
大岩郷は美祢市にある「万倉の大岩郷」とともに、日本でも他に類例を見ない珍しい景観を持ち、その地学的見地から天然記念物に指定されましたが、また植物学的にみても、興味深い研究資料があります。(宇部市教育委員会)
上から見ると、こんな感じだったみたいです。
吉部の大岩郷
山口県宇部市西吉部字大岩郷134-1
問い合わせ 0836-67-2815(宇部市)