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本棚を漁っていたら古い本が出てきました。
私が子どもの頃バイブルのように眺めていた、熊井明子さんの「あこがれポプリ」という本・・・。小学生の頃の私の趣味は「ポプリ作り」でした。そんな事でさえ、すっかり忘れていました。 でも、待てない子どもですから、生乾きのままで作って、腐らせたり、いい匂いになる筈がとんでもない悪臭を作り出したり・・失敗談の方が多かったくらい。
フルーツポマンダーというのは一言でいうならば魔除けです。中世のヨーロッパではこの香りで邪気を祓うと考えられていたんですね。フランス語で「琥珀の林檎」という意味のこのポマンダー。クリスマスのオーナメントとして飾ることも多いようです。
今回作ったようなフルーツポマンダーも、かつて作ったことがあります。
学生時代、お誕生日に寄せ植えをプレゼントしてくれた人がいるんですが、その中に姫りんごの木があって。それを使って作りました。懐かしい〜。 姫りんごだと小さくて可愛らしいです。
今日ご紹介するのは「オレンジ」を使っています。それも豪華ですけれど、小さめの物を作りたいなら、姫りんご、スダチ。金柑など。 大き目のものなら、オレンジやレモンを使うと良いです。
大きい林檎は作れないこともないらしいのですが、乾かすのが難しいのです。 娘が幼稚園から帰ってきてから、夕食までの時間にちょこっと作業しました。
娘には「魔除け」なんて言っても分かりませんから、クローブの香りをまず嗅がせました。「いいかおり〜。」と娘。 「この香りはね、お化けとか、怖い夢とか退治してくれるの。オレンジにこのクローブを挿して、作って飾るとパパやママや○○(弟)くんや○○ちゃんを守ってくれるのよ。だから守ってねって優しい気持ちで作ろうね。」と導入しました。 私がつまようじで穴を開けて、娘がそこにクローブを挿すという感じです。簡単でしょ!
(作り方)材料はポマンダーの土台になる果物と、クローブのホール(粉末を買わないで下さいね。)1瓶(だいたい1瓶でふたつくらい作れるかと思います。)、それから粉末でオールスパイス。お好みにより粉末のシナモンも。私は今回シナモンは使っていません。

それから果物にセロテープを十字になるように張ります。このラインがあとでリボンを掛ける時に必要になります。

セロテープ部分を避けて、8〜10ミリくらいの間隔でクローブを挿します。姫りんごの場合は2〜5ミリくらいですね。楊枝で刺して穴を開けてから挿していきます。汁が出てきたらティッシュなどでしっかりふき取って下さい。

セロテープのところ以外にクローブを挿したら、テープを剥がしてビニール袋に粉末のオールスパイス、お好みでシナモンも加えた中に出来たポマンダーを転がします。余分は軽く振るって落とします。(スダチの時はオールスパイスか、ナツメグが良いようです。)

綿の布の袋などに入れて吊るして乾かします。 私は家にあったガーゼにくるみました。こうして出切るだけ乾燥しそうな場所に2〜3週間カラカラになるまで干します。 冬季は乾燥しがちですから失敗は少ないです。

完全にカラカラに乾いたらセロテープを貼っていた部分に十字にリボンを掛けます。 クローブはゴキブリ除けにもなるんですって! 日本のポプリ界の第一人者熊井明子さんの本、結構絶版になってしまっている物が多くて残念です。花の香りがしてくるエッセイの中にポプリのレシピなど盛り込まれていて、大好きだったのに!シェイクスピアについての研究でも有名です。